リンパドレナージュとは
ドレナージュとはフランス語で排液・排出という意味。
ヨーロッパでは100年前から医療の分野で取り上げられ療法としても体系付けられてきました。
それは毛細リンパ管やリンパ節に手技によって働きかけ、リンパ液の循環と老廃物や有害物質の排泄を促し、全身の機能のバランスを整えることで免疫力、自己治癒力を高める療法です。
現在、私達がおこなうリンパドレナージュとは、リンパ液の滞りを手技により「体の内」に直接働きかける「美と健康」のためのトリートメントを言います。
リンパ液の中にたまった老廃物や余分な水分、タンパク質、有害物質、死んだ細胞などによって引き起こされるむくみ、冷え、くすみ、だるさ、不眠、筋肉疲労によるこり、目の疲れなどをすっきり取り除き、日常的に行うことで、小顔やダイエット効果も期待できます。施術前と後で改善したことがしっかり実感できるのもリンパドレナージュの特徴です。
リンパについて
リンパの働きには、大きく分けて「免疫」と「排泄」の2つの機能があります。
「免疫機能」
リンパには、細菌から体を守り病気にならないようにする働きがあります。
リンパ節は全身に800箇所以上もあり、生体のろ過装置としてフィルターの役割を果たしていて、老廃物や細菌が全身に回って病気にならないようにしています。
また、リンパ球は一度かかった病気を記憶し病原菌が再度侵入しても対抗できるその抗体により身体を守ってくれています。
ウイルスに感染してリンパ節が腫れるのは、リンパ節で免疫システムがウイルスなどと戦って生体防衛をしてくれているのです。
「排泄機能」
栄養と酸素を動脈が全身に運び、燃焼した後の老廃物は静脈が回収し心臓に戻ってきます。しかし静脈に入りきれなかった老廃物はリンパ管が回収しリンパ液となります。
つまりリンパは、静脈では回収しきれない老廃物を回収するシステムと言えます。
その先は鎖骨下静脈でリンパ管と合流し心臓、腎臓、膀胱を経て体外に老廃物を排出します。
リンパ液について
リンパ液が滞ると
リンパ管には皮膚の比較的浅いところの静脈と平行して流れている浅リンパ管と 筋肉などの近いところにある深リンパ管があります。
浅リンパ管が滞るとむくみ、しみ、しわ、たるみ、水いぼなどの症状が現れやすく 、深リンパ管が滞ると筋肉疲労によるこり、しびれ、冷え、だるさ、不眠、便秘、静脈瘤、外反母趾などの原因になります。
何故リンパ液は滞りやすいの?
血液が心臓のポンプの力で流れるのに対し、リンパ液は私達の「呼吸」と「運動」と「外部からの圧」「自動運動」で流れその動きは非常にゆっくりです。
リンパドレナージュは滞りやすい流れを手技により「圧と方向」を考えたトリートメントを施し老廃物をスムーズに体外に排泄し自己免疫力を高める大切なお手伝いをしていると考えます。
リンパ液が滞ってもすぐに病気になるわけではありません。
未病の分野ではありますがそのままにしておくと機能低下から不全になり病気へと 移行しかねません。
リンパドレナージュでリンパ液の流れを良くして常に健康的で生き生きとかつ美しく生活できたらと私たちは考えます。
5大リンパ節について
リンパ節は全身に800箇所以上もあり、リンパ液の中に溜まった老廃物、有害物質、死んだ細胞、細菌などが全身に回って病気にならないよう、生体のろ過装置としての役割を果たしています。
鎖骨下静脈(出口)
●リンパ液はここで静脈と合流して老廃物を排出します。
-----図中(1)
頚部リンパ節
●あごの裏側の奥にあるリンパ節-----図中(2)
顔、首のリンパ液の通過点。
滞ると顔のたるみやくすみ、しみ、しわ、二重あごなど。
腋窩リンパ節
●脇にあるリンパ節-----図中(3)
滞ると肩こりや二の腕のたるみ、四十肩、五十肩など。
鼠径リンパ節
● 腿の付け根にあるリンパ節-----図中(4)
滞ると下半身のむくみ、冷え、セルライト、静脈瘤など。
膝窩リンパ節
● 膝の裏にあるリンパ節-----図中(5)
滞ると冷え、むくみ、しびれ、関節痛、外反母趾など。 |
図をクリックしていただくと、拡大図をご覧いただけます。 |
リンパ系のしくみと働き
リンパ液
リンパ液は淡黄色をしており、血漿とほとんど同じ組成ですが、たんぱく質が少なく、多数のリンパ球を含んでいます。少量の繊維素原があるので体外に出ると凝固しますが血小板がないため収縮しません。
リンパ球は白血球の一種で血管内とリンパ管内を自在に移動し、免疫担当細胞として細胞性免疫と体液性免疫を持っています。
リンパ管
リンパ管は静脈に良く似た構造で、ところどころに弁があります。
毛細リンパ管は切れ目のない連続性の単層の内皮細胞からなって、外側の基底膜は一般には存在しませんが部分的に見られることもあり周皮細胞はありません。このため毛細血管より透過性は高く、毛細血管の通さない大分子、粒子や細菌などを良く通します。
リンパ節の役割
リンパ節は、一般にリンパ腺と呼ばれ、あわ粒大から大豆大ほどの大きさでおおむね群をなし、また、単独でも存在しています。リンパ節の内部は、リンパ液の流れる通路になっていて非常に細かい網目状の組織からなり、リンパ球、形質細胞や大食細胞などがびっしりと入っています。リンパ節は、リンパ液中の異物に対して免疫反応が行われるいわば戦場でその機能は
(1)リンパ液から細菌などを濾過、貪職・除去し、リンパ液を浄化するフィルター装置。
(2)リンパ組織があり免疫に関与するグロブリンを作り全身に送る。
などに大別できます。病気に罹ったとき、リンパ線が腫れたり、発赤するのはそこで細菌や異物との戦いが繰り広げられている証拠です。
リンパの循環
リンパ管には、浅リンパ管と深リンパ管があります。浅リンパ管は、皮膚から始まり、主として皮静脈に沿って走行しています。深リンパ管は血管の主幹に沿って内臓などからリンパを集めます。この2つのリンパ管は、リンパ節を通り互いに連絡しあいながら最後には胸管と右リンパ本管という2本の太いリンパ管となり、鎖骨下静脈と内頸静脈の合流地点(静脈角)で前者は左静脈角に後者は右静脈角に入ります。
リンパの循環量は、1時間で約120ml、1日で約3リットルです。リンパ管を流れるリンパ液の流れは、弁の動きや呼吸運動など、周囲組織からの圧力で促進されますが、血液がわずか50~60秒で体内を一回りするのに比べると、大変緩慢です。